三重県津市丸之内のブランド品・貴金属・高額買取専門店の
『ブランドハット』のブログをいつもご覧いただき、ありがとうございます。
本日は、「エルメス バーキンのデザイン進化と時代を超える価値」についてご紹介します。
エルメス バーキンバッグは、単なるハンドバッグを超え、時代を超えて愛され続ける芸術品であり投資対象として、世界中の富裕層を魅了し続けています。その完璧なデザイン、卓越した職人技、そして限られた生産数が生み出す希少性は、バーキンの価値を年々高めています。本記事では、初代バーキンから現在に至るまでのデザイン変遷と、その投資価値を高める要素について徹底解説します。
初代から現在までのバーキンデザイン変遷と革新性
バーキン誕生のきっかけ:空の上での偶然の出会い
バーキンバッグの誕生は、1984年にさかのぼります。イギリス人女優のジェーン・バーキンと、当時エルメスの芸術監督であったジャン=ルイ・デュマの偶然の出会いから始まりました。ロンドンからパリへの飛行機内で、ジェーン・バーキンが使っていた籐のバスケットから中身がこぼれ落ちるのを目撃したデュマは、彼女が「ポケットが付いた理想的なバッグが見つからない」と嘆いているのを聞きました。
この会話から着想を得たデュマは、機内で紙ナプキンにスケッチを描き、実用的でありながらエレガントなバッグをデザインしました。この偶然の出会いから生まれたバッグは「バーキン」と名付けられ、エルメスの歴史の中でも最も象徴的な製品となりました。
初期バーキンの特徴と基本デザイン
1984年に初めて発表されたバーキンバッグは、エルメスがすでに1892年から作り続けていた「オート・アー・クリエ(Haut à Courroies)」をベースにしていました。
初期のバーキンの特徴は以下の通りです:
- 実用性を重視した構造:トラペゾイド形状の本体に、二重の持ち手、南京錠とキーのセット、そして内部のポケットを備えていました。
- 頑丈な素材選び:トゴやエプソンなどの高品質なレザーを使用し、日常使用にも耐える耐久性を実現しました。
- シンプルな外観:装飾を抑えたミニマルなデザインで、エルメスの伝統的な品質とクラフトマンシップを前面に出しました。
- サイズバリエーション:初期から25cm、30cm、35cm、40cmの複数のサイズが提供され、様々な用途に対応できるようになっていました。
ジャン=ポール・ゴルチエ時代の革新(1997-2010)
1997年から2010年まで、ファッションデザイナーのジャン=ポール・ゴルチエがエルメスのクリエイティブディレクターを務めました。この時代にバーキンは重要な進化を遂げました:
- 大胆な素材の導入:伝統的なレザーだけでなく、デニム、キャンバス、フェルトなど、これまでエルメスでは使用されなかった素材でバーキンが作られるようになりました。
- シャドーバーキンの誕生:2009年に発表された「シャドーバーキン」は、バーキンの輪郭をエンボス加工で表現した革新的なデザインで、初のリミテッドエディションバーキンとなりました。
- カラーバリエーションの拡大:従来の定番カラーに加え、ビビッドなカラーやグラデーションカラーなど、より多様なカラーバリエーションが導入されました。
- エキゾチックレザーの多様化:クロコダイル、アリゲーター、オストリッチなどのエキゾチックレザーを使用したバーキンが増え、よりラグジュアリー感を高めました。
クリストフ・ルメール時代の洗練(2010-2014)
クリストフ・ルメールの時代には、バーキンは以下のような進化を遂げました:
1997年から2010年まで、ファッションデザイナーのジャン=ポール・ゴルチエがエルメスのクリエイティブディレクターを務めました。この時代にバーキンは重要な進化を遂げました:
- 大胆な素材の導入:伝統的なレザーだけでなく、デニム、キャンバス、フェルトなど、これまでエルメスでは使用されなかった素材でバーキンが作られるようになりました。
- シャドーバーキンの誕生:2009年に発表された「シャドーバーキン」は、バーキンの輪郭をエンボス加工で表現した革新的なデザインで、初のリミテッドエディションバーキンとなりました。
- カラーバリエーションの拡大:従来の定番カラーに加え、ビビッドなカラーやグラデーションカラーなど、より多様なカラーバリエーションが導入されました。
- エキゾチックレザーの多様化:クロコダイル、アリゲーター、オストリッチなどのエキゾチックレザーを使用したバーキンが増え、よりラグジュアリー感を高めました。
クリストフ・ルメール時代の洗練(2010-2014)
クリストフ・ルメールの時代には、バーキンは以下のような進化を遂げました:
- ミニマリズムへの回帰:デザインをより洗練させ、余計な装飾を排除したピュアなフォルムを強調しました。
- 絶妙なカラーパレット:微妙なニュアンスのカラーが増え、特に「ブルーパオン」や「ローズサクラ」などの特別なカラーが生まれました。
- 「So Black」コレクション:黒いレザーに黒い金具を組み合わせた「So Black」バーキンが登場し、コレクターの間で大きな反響を呼びました。
ナデージュ・ヴァンへ=シバネ時代からの現代バーキン(2014-現在)
2014年以降、ナデージュ・ヴァンへ=シバネの下でバーキンはさらなる進化を遂げています:
- 「In and Out」バーキン:バッグの内側と外側に異なるレザーや色を使用した新しいバージョンが発表されました。
- ハイブリッドモデルの登場:「バーキン・シャドウ」や「バーキン・フール・トゥ」など、伝統的なバーキンにひねりを加えたモデルが生まれました。
- サステナビリティへの注目:環境に配慮した材料や製造プロセスを採用し、サステナブルなラグジュアリーへの取り組みが強化されました。
- デジタル技術の活用:伝統的な職人技を保ちながらも、製造プロセスにデジタル技術を取り入れることで、より精密なディテールを実現しています。
特別コレクションと限定エディション
バーキンの歴史の中で、いくつかの特別なコレクションや限定エディションが登場し、それらは特に高い投資価値を持つようになりました:
- 「HSS(Horseshoe Stamp)」:特別注文として作られる「ホースシューバーキン」は、バッグのスタンプに馬蹄形のマークが入り、通常のバーキンにはない特別なカラーコンビネーションが可能です。
- 「Himalaya」バーキン:グラデーションが施された白から灰色のクロコダイルレザーを使用した「ヒマラヤ」バーキンは、「バッグ界のモナリザ」と呼ばれるほどの希少性を誇ります。
- アーティストコラボレーション:村上隆やジョージ・コンドなど著名なアーティストとのコラボレーションによるバーキンは、アートピースとしての価値も持ちます。
- 記念限定モデル:エルメスの周年記念や特別なイベントに合わせて発表される限定モデルは、発売と同時に価値が上昇する傾向があります。

投資価値を高めるエルメスバーキンのデザイン要素
素材選びの哲学と価値への影響
バーキンの投資価値を決定する最も重要な要素の一つが使用される素材です:
- レザーの種類と価値
- トゴレザー:耐久性と美しいシボ(革の表面の模様)が特徴で、バーキンの定番素材として長期的な価値を保持します。
- エプソンレザー:スクラッチに強く、軽量で実用的なレザーとして人気があり、特に日常使いを考える投資家に好まれます。
- クレマンスレザー:柔らかな質感と大きなシボが特徴で、エイジングによる風合いの変化を楽しめるため、長期保有での価値上昇が期待できます。
- スイフトレザー:滑らかで柔らかい質感を持ち、独特の光沢が特徴です。希少性が高く、特定のカラーでは高い投資リターンを生み出しています。
- エキゾチックレザーの投資価値
- クロコダイルレザー:最も価値の高いレザーとして知られ、中でもポロサスクロコダイルは最高級とされます。「マット」と「光沢」の仕上げがあり、特に希少なカラーのマットクロコダイルは投資価値が非常に高いです。
- アリゲーターレザー:クロコダイルに似ていますが、より小さな鱗模様が特徴で、独特の質感を持ちます。特に「ミロワール(鏡面仕上げ)」アリゲーターは高い価値を持ちます。
- オストリッチレザー:独特の「ブヨブヨ」と呼ばれる突起が特徴で、経年変化による味わいが増すため長期的な投資価値があります。
- リザードレザー:繊細で美しい模様を持つトカゲ革は、生産量が限られているため希少価値が高く、特に小さいサイズのバーキンで人気があります。
カラーと投資価値の関係
バーキンのカラーは投資価値に大きな影響を与えます:
-
-
- 定番カラーと希少カラー
- 定番カラー:「ノワール(黒)」、「ゴールド(キャメル)」、「エトゥープ(グレージュ)」などの定番カラーは安定した需要があり、長期的な価値の保持が期待できます。
- 季節限定カラー:各シーズンごとに発表される限定カラーは、生産期間が短いため将来的な希少性が高まる可能性があります。
- 廃盤カラー:過去に製造されていたが現在は生産終了となっているカラーは、コレクターの間で特に高い価値を持ちます。「ブルージーン」や「ブルーエレクトリック」などが代表例です。
- 投資価値の高いカラー
-
- 「ローズサクラ」:淡いピンク色で、特にエキゾチックレザーとの組み合わせで高い投資価値を持ちます。
- 「ブルーパオン」:孔雀の羽のような鮮やかな青緑色で、2012年に発表後、中古市場での価値が大幅に上昇しています。
- 「ヴェール・エメロード」:鮮やかなエメラルドグリーンで、特にゴールド金具との組み合わせが人気です。
- 「クレ」:中性的なグレーで、どんなスタイルにも合わせやすく実用性と投資性を兼ね備えています。
- カラーコンビネーションの価値
特別注文(HSS)で可能な二色使いのバーキンは、一般的な単色バーキンよりも高い価値を持ち、特に相性の良いカラーコンビネーションは市場で高いプレミアムがつきます。例えば、「ブルーエレクトリック」と「エトゥープ」の組み合わせなどが人気です。
ハードウェア(金具)の価値への影響
バーキンに使用される金具も投資価値に大きく影響します:
-
- 金具の種類と特徴
- パラジウム金具:シルバーに似た光沢を持つ白金族の金属で、変色しにくく耐久性に優れています。特にブライトカラーのバーキンと相性が良いとされます。
- ゴールド金具:温かみのある黄金色の金具で、特にアースカラーやナチュラルカラーのレザーとの組み合わせが人気です。
- ローズゴールド金具:ピンクがかった上品な色合いで、2012年頃から導入された比較的新しい金具です。特に女性的なカラーとの組み合わせで高い価値を持ちます。
- ブラッシュドゴールド金具:マットな仕上げのゴールド金具で、控えめながらも高級感があります。
- 特別な金具コレクション
- 「ギロシェ」金具:幾何学模様が彫刻された金具で、通常のバーキンよりも高い価値を持ちます。
- 「So Black」金具:黒い金具が使用された「So Black」コレクションは、生産数が極めて限られており、中古市場で特に高い価値を持ちます。
- 「Permabrass」金具:特殊な加工を施した真鍮製の金具で、独特の風合いが特徴です。
サイズと使いやすさの関係性
バーキンのサイズによっても投資価値は変わります:
- 主要サイズと市場動向
- 25cmバーキン:最も小さいサイズで、近年特に人気が高まっています。コンパクトながらも必要なものを収納できるサイズ感が評価され、投資価値も上昇傾向にあります。
- 30cmバーキン:最も汎用性が高く、多くの女性に適したサイズとして安定した需要があります。長期的な価値の保持が期待できる「王道」サイズです。
- 35cmバーキン:かつては最も人気のあったサイズですが、近年はやや大きく感じられるようになり、相対的な人気は30cmや25cmに譲っています。しかし、収納力を重視する方には依然として人気があります。
- 40cmバーキン:最大サイズで、旅行用や書類が多い方に適しています。サイズが大きいため一般的な需要は他のサイズより低いですが、特定のレザーやカラーでは希少性から高い価値を持つことがあります。
- サイズと流行の変遷
- 2000年代初期は35cmが最も人気でしたが、2010年代に入ると30cmが主流となり、2020年代には25cmの人気が急上昇しています。
- この変遷は、ライフスタイルの変化やファッションの流れを反映しており、将来的な価値予測にも影響します。
- 投資目的では、将来的な需要を予測してサイズを選ぶことも重要です。特に25cmは希少性と需要のバランスから投資価値が高いとされています。
限定性と特別仕様の価値
バーキンの中でも特に投資価値が高いのは、限定性の高いモデルです:
- 特別注文(HSS/SO)の価値
- ホースシュースタンプ(HSS)が施されたバーキンは、エルメスの特別な顧客にのみ許可される特注モデルです。
- 通常のバーキンでは選べない特別なカラーやカラーコンビネーションが可能で、市場価値は通常のバーキンより約30-50%高くなります。
- HSSバーキンは公式にはセカンダリーマーケットでの転売を禁止されていますが、実際には高いプレミアムで取引されています。
- 限定コレクションと特別モデル
- 「Himalaya」バーキン:最も価値の高いバーキンの一つで、オークションでは数千万円の価格で落札されることもあります。
「Touch」バーキン:メインのレザーとエキゾチックレザーを組み合わせたモデルで、フルエキゾチックより手頃でありながら希少性を持ちます。
-
- 「Ghillies」バーキン:伝統的なスコットランドの装飾からインスピレーションを得たディテールが特徴で、2011年に初めて発表された限定モデルです。
- 「Faubourg」バーキン:エルメスの旗艦店の外観をモチーフにしたミニチュアサイズのバーキンで、極めて生産数が限られています。
- アーティストコラボレーションの価値
- 村上隆コラボレーション:日本のアーティスト村上隆とのコラボレーションによるバーキンは、アートピースとしての価値も持ち、オークションで高額で取引されています。
- ニジェル・ピークコラボレーション:イギリスのアーティストとのコラボによる「Peekaboo」バーキンは、遊び心のあるデザインで希少性が高いです。
製造年と投資価値の関係
バーキンの製造年も投資価値に影響します:
- ヴィンテージバーキンの価値
- 1990年代から2000年代初期に製造されたバーキンは、現在のモデルとは微妙に異なるディテールを持ち、コレクターの間で高い評価を受けています。
- 特に初期のバーキンや、現在は製造されていない特別なレザーやカラーのバーキンは、その希少性から高い投資価値を持ちます。
- スタンプ記号と製造年の確認
- エルメスのバッグには、製造年を示すアルファベットのスタンプが押されています。このスタンプは投資価値を確認する上で重要な要素です。
- 例えば、「A」は2017年、「Z」は2021年を示します。スタンプから製造年を確認し、希少な年代や特別なコレクションの年代かどうかを判断できます。

バーキン投資の実践的アドバイス
保管方法と価値の保持
バーキンを投資目的で所有する場合、適切な保管方法が価値を守る鍵となります:
- 理想的な保管環境
- 直射日光を避け、湿度40-60%、温度20-25℃の安定した環境で保管します。
- バッグの形を保持するためにバッグ用のピローを入れ、エルメス純正の保存袋と箱に入れて保管します。
- エキゾチックレザーの場合は、特に乾燥に注意し、必要に応じて専用の保湿クリームでケアします。
- 定期的なメンテナンス
- 1-2年に一度、エルメスの正規サービスでプロフェッショナルなクリーニングとメンテナンスを受けることで、長期的な価値を保持できます。
- メンテナンス履歴を記録しておくことで、将来的な転売時に付加価値となります。
投資タイミングと市場動向の見極め
バーキン投資で成功するためには、市場動向を理解し適切なタイミングで購入・売却することが重要です:
- 購入のベストタイミング
- エルメスの価格改定は通常年に1-2回行われるため、改定前の購入がお得です。
- クリスマスシーズンなど需要が高まる時期の前に購入するのも戦略的です。
- 現在の市場トレンド
- 小さいサイズ(特に25cm)、明るいカラー、クロコダイルなどのエキゾチックレザーが近年特に価値上昇しています。
- サステナビリティへの注目から、良質な中古バーキンの需要も高まっています。
真贋鑑定の重要性
投資としてバーキンを購入する際は、真贋鑑定が極めて重要です:
- 信頼できる購入先の選択
- エルメス直営店、高級百貨店のエルメスコーナー、実績のある中古ブランド専門店など、信頼できる販売店から購入することが重要です。
- オンライン購入の場合は、第三者機関による真贋鑑定サービスの利用をお勧めします。
- 鑑定ポイント
- ステッチの均一性、金具の質感、刻印の精密さ、内部のスタンプなど、細部にわたるチェックが必要です。
- 付属品(箱、保存袋、レインカバー、カデナ、クロシェット、鍵)の有無と状態も価値に影響します。
結論:時代を超えるバーキンの価値
エルメス バーキンは、その誕生から約40年を経た今も、デザインの進化を続けながら価値を高め続けています。単なるファッションアイテムを超え、文化的アイコンであり、投資対象としての地位を確立したバーキンは、今後も長期的な視点で見れば価値の上昇が期待できるでしょう。
時代とともに変化しながらも本質的な価値を失わないバーキンは、「バッグ界の青いダイヤモンド」と称されるにふさわしい存在と言えます。デザイン、素材、カラー、サイズなど様々な要素を総合的に検討し、自分のライフスタイルや投資目的に合ったバーキンを選ぶことで、所有する喜びと将来的な資産価値の両方を手に入れることができるでしょう。
ラグジュアリーブランドの中でも特別な地位を占めるエルメスのバーキンバッグは、これからも多くの人々を魅了し続け、その価値を高め続けることでしょう。長期的な視点で購入を考えている方にとって、バーキンは間違いなく検討に値する投資対象と言えます。
『ブランドハット』では、エルメスのバーキンをはじめとするブランド製品のお買い取りに自信を持って高価買取をさせていただきます。
大切な腕時計を、経験豊富なバイヤーが最新の相場をもとに、1点1点丁寧に査定をさせていただきますので、
使用されていないブランドバッグやブランド時計がありましたら、是非一度『ブランドハット』にご相談ください。
エルメスの買取実績
エルメスの買取実績はこちらから→エルメスの買取実績